2020-07-05 Sun 22:38
4月のエアけもケにて「ケモ同人誌全冊レビュー」なる企画をさせて頂きましたが、是非商業誌もレビューしたいと思い立ち、今回筆を執りました。 1995年に司書房から出版された、ケモ要素を十分に詰め込んだ短編集です。豊島ゆーさく先生のシリアスからギャグまでを十分堪能できます。 そしてなんと94年, 95年のConFurence(海外のケモノ系即売イベント)の参加レポも載っているというもはや貴重な文献!獣○が描かれているのは『SERGEANT』というSF作品。地球上で生き残った唯一の女性:ジーンと、軍用犬:サージャントの絆を描いたお話です。 心無き村人に襲われるジーンをサージャントが間一髪救うのですが、村人から奴隷として飼われていた男の子までは救えず… ジーンは「犠牲になった子供たちが生まれ変われるよう、自ら子を宿したい」と願い、サージャントと愛し合うのでした。 他にも『うさぎ組』や『Ge-DOH』といった、人間と獣人とが和解できずに悲しい結末になるお話も心に染みます。 ●『少女は犬の夢を見る』栗田勇午 2007年に、あの三和出版から(?)放たれた名作です。 主人公:和美は飼い犬のリュウと散歩中、偶然ある女の子が犬と交尾している現場を目撃します。 興奮したリュウはその女の子:ヒカリを犯してしまいます。 ヒカリは、飼い犬のミッキーとの営みを邪魔されたことに腹を立てて… この作品の素晴らしい点は、何よりも、愛犬を一人の恋人として扱い、物語が進行していくこと。 愛犬としっかり結婚式を行う獣○作品が他にあるでしょうか!? 飼い犬を愛しすぎる和美とヒカリにとっては、"彼ら"は正真正銘のパートナーなのです。 そして突然降りかかる悲劇。壊れゆく和美。三和出版らしい暴力描写。そしてラスト… エロ漫画で初めて泣きました。世界名作劇場の一つですね。 ●『ラブラブ獣○ガールズ』天漸雅 2015年にティーアイネットから出版された、陥没乳首の申し子:天漸雅先生の短編集です。 一番好きなのは『応援したくて…』。 高所恐怖症となってしまったサーカスの犬:フレジーを、彼に恋する少女:マモルが健気に元気付けます。 フレジーが高所を克服する瞬間は贅沢にも見開き!月9ドラマ顔負けの甘酸っぱいキスシーンも眼福! 全作品、愛情表現が豊かです。少女と犬同士の愛だけではなく、天漸先生の愛も、確実にそこにあります。※好きすぎて模写しだす始末↓ 『応援したくて…』より 『愛犬預かります!』より 動物側も人間側と平等に愛らしく描かれるイチャラブ獣○、もっともっと流行るべきです! 愛の表現の可能性は広げていきましょうねヾ(´▽`*;)ゝ
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